第一章 ~機械なんかぶっ飛ばせ~

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ホログラムと呼ばれる立体映像が浮かび上がる。 それはまだ幼き頃の俺と両親。 今は亡き母も、楽しそうに笑っている。 パラパラと捲るたび、コロコロと表情が変わる。 場面も変わっていく。 病室のベッドの上で微笑む母に抱きつく僕だった頃の俺。 今思えば、母の顔色はすこぶる悪い。 「…おい」 「えっ?」 呼ばれて気づいた。 俺は泣いていたみたいだ。 「…ごめん」 最後の一枚を残して閉じるアルバム。 「こっちこそ悪かったな。 あんま良い物じゃなかったか」 「うぅん、最高に良い物だったよ。 これは嬉し涙」 半分本当で半分嘘。 もっと母といたかったという、純粋なまでの子供心。 最後の最後、頭を撫でられながら〝ごめんね〟の意味が分からなかった。 もっと一緒にいてあげたかったという純粋なまでの親心。 こうしてホログラムというリアルな母を見て、ようやく分かった気がした。 目を袖でゴシゴシと拭く。 「さぁ、話の続きを」 「おぅ、これで分かったと思うが何かしらの変化があるんだ。 クローゼットから来た奴なんかは、服のデザインも変わってたし、さらに素材も変わってやがったらしい」
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