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むき出しの手には肌色の薄いゴム手袋をつけられていたが
体を動かす度に響く無機質なモーターの音が
俺が機械化されたサイボーグであることを否応なく認識させた。
『どうかね?調子は?』
振りかえるとそこにはあの老人が
あのねっとりとした笑顔で立っていた。
「・・・特に問題はないです。
しかし、このモーターの音、どうにかならんのですか?
正味な話、やかましいです。」
あぁ、と老人は頭をかいた。
フケが落ちる。
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