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屋上に仮設で作られた物置小屋が俺達の休憩場所だ。 無論中での会話や行動は全て記録されているのだが。 中に入ると真っ白な蛍光灯の明かりの下に 俺と同じ機械化された人間が数人いた。 彼らは俺の姿を見ると軽く会釈をしてきた。 『お、2号終わりか。お疲れ。』 「おぅ、お疲れ様。」 俺に話しかけてきた大柄のサイボーグは 皆から1号と呼ばれていた。 彼の体は見るからにパワーがありそうな重々しいものだったが、 いたるところに大小様々な傷がついていた。 なんでも機械化という事実を受け入れることが中々できず 生身の部分を探そうと体中を自傷したらしい。
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