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『そんなことで悩むのは無意味ですよ。』 不意に部屋の端で本を読む小柄な男が呟いた。 彼は5号と呼ばれていた。 主に索敵や情報収集・操作が専門の機体らしく 我々の思考を常にオンラインで監視することが可能らしい。 彼は本から目を話さずに続けた。 『我々が既に機械化という過程を経て兵器としての存在価値を手にいれた今 如何に自らを人間的であるかについて考察することに大した意味はなくなったと私は思います。』 『なんだとてめぇ!』 彼の言葉を聞いた瞬間 1号は彼に殴りかかった。
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