7/10
前へ
/103ページ
次へ
老人の顔は笑顔だったが目は笑っていなかった。 俺はその目に呑まれたらしい。 おぼろげな記憶をたどることにした。 「俺は・・佐藤 和也・・22歳・・ 世田谷のアパートで一人暮らし・・・ 趣味はバンドとバイク・・ 家族はいない・・・ 仕事は・・」 『はいはい、OKOK プロフィールの展開は完璧みたいだね。 じゃあ君が最後に覚えていることは何かな? そっちの方を私は聞きたいのだよ。 それとも何も覚えていないのかな?』 老人はまた頭をかいた。 フケが落ちていった。
/103ページ

最初のコメントを投稿しよう!

45人が本棚に入れています
本棚に追加