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住宅街の中を、若葉マークのベンツが走る。
だんだん、減速して行く。
そして、止まったかわからないぐらいに静かに停車した。
渋谷「着いたよ。」
久しぶりに帰る実家の前に着いた。
美鈴「ありがとう」
早く両親に会いたい気持ち以上に、美鈴は渋谷と離れたくなかった。
渋谷「いつまで、こっちに居るの?」
美鈴「明日の夜。」
渋谷「……そっか。わかった」
頭をくしゃっと撫でられた。
渋谷「また、電話する」
そう言って、若葉マークのベンツは走り去って行った。
美鈴は、小さくなって行くベンツをいつまでも見つめていた。
時々、不安になる。
輔は私のこと、どう思っているのか。
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