Faze.01

10/16

113人が本棚に入れています
本棚に追加
/16ページ
 幸治の提案に、ヤンも同調する。 「まあ、それが目的で伸也を連行したんだしな」  本当にそれが目的かどうかは疑わしいが、ファイトシュミレータ事態には伸也も興味を示す。 「そうなのか? まぁ良いが……。とりあえず、行くなら早い方が良いな」 「わかってるさ」  伸也達はジュースを飲み干し、飲み殻をゴミ箱に捨ててファイトシュミレータに向かった。  ファイトシュミレータ。  AIモジュールの備わった疑似体験式戦闘プログラムである。  架空の敵(主にモンスター)を相手に旧来の武具(ブロードソードからRPGと様々)を使い、戦って行くゲームである。  下手な体感ゲームよりも人気が高く、最近では何処のゲーセンにも必ず置いてあると言う代物である。  (ただ、500年後のものに比べては、色々と劣る部分が多いのではあるが。)  早速伸也達がゲーセンに到着すると、だいたいのファイトシュミレータはプレイ中であった。 「ちっ!遅かったか!」  幸治は舌打ちをする。  それもそのはずである。全ての機械にはもう既にプレイ中の文字が表示されていた。  伸也は近くの同級生に聞いてみる事にした。 「プレイ出来そうか?」 「一応、一人一回ずつならね」
/16ページ

最初のコメントを投稿しよう!

113人が本棚に入れています
本棚に追加