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強制連行された伸也は、幸治、ヤンの顔を見てため息をつく。
「いやいや、危ない所だったなぁ、赤羽くん」
「意味が分からん」
「本当に危ない危ない」
「…………」
とりあえず、伸也は自販機でジュースを買う。
後ろでニヤニヤしている二人の分もついでに買う。
「ほらよ」
ヤンにはフルーツジュースを、幸治にはコーラをそれぞれ投げ渡す。
「サンキュー」
「ありあり」
幸治がコーラにストローを刺すと、ストローの先からコーラが吹き出して来る。
「うわっと」
幸治は慌ててストローを口にする。伸也のささやかなるお返しであった。
「てか、伸也は何故モテるんだ?」
「開口一番それかよヤン。俺は別にモテる訳では無いと思うんだがな」
ヤンの問いに、伸也はジュースを飲みながらそう答える。
「そもそも、な…夢見川とは単に友達だからな。何度も言うが」
伸也はそう言って否定するが、二人とも胡散臭そうな目で伸也を見る。
「いやいや、そんな目で見られてもさ……」
伸也がそう言って弁解しようとすると、幸治はコーラを置いてこう言った。
「そんなお決まりな台詞は聞き飽きたよ赤羽。そんな事よりファイトシュミレータに行こうぜ」
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