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何とか授業参観を終わらせたものの、帰り際に勝彦は担任教師と校長先生に呼ばれ、
このままでは授業に支障をきたしかねないので、転校を検討してほしいと頼まれてしまった。
困った。
やはり私立に通わせるべきだったのだろうか?
でも、勝彦も紗由貴も公立小学校の卒業だし、娘にも出来るだけ近所に友達を作って欲しかったのだが……
正常な授業に支障をきたすなら、致し方ないが学校側のお願いも受け入れなければならないだろう。
勝彦は氷室の運転する車に乗せてもらい、自宅マンションへと帰ってきた。
もちろん氷室は遠慮なくそのまま部屋に上がりこむ。
「ねぇジュンちゃん」
勝彦がキッチンでコーヒーを落としているとき、リビングのソファに座った氷室に美緒が話しかけた。
「なんやねん?」
「んとねぇ~」
美緒はチラっと勝彦のほうを見た後、小声で氷室に話した。
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