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随分ここに籠っているに違いなかった。
何故なら延びっぱなしの髪の毛や髭や眉毛、ボロボロの白衣がソレを物語っていたからだ。
正常な一般人がここに住めと言われても専ら拒否するだろう。
贔屓目(ひいきめ)で見ても、おだてようがない。
ましてや、住むどころか、足すら踏み入れたいなんて口が裂けても誰も口にしないだろう。
好んで安住するのは不気味な害虫だけだ。
そういう意味では、この男性は垢抜けていると言えよう。
もっと饒舌になって言えば、彼は害虫も同然だ。
最近、ニュースでも問題として取り上げられている、所謂(いわゆる)ゴミ屋敷の主もまた、彼らと同じであると言える。
別に彼らや、害虫を侮蔑しているわけではない。
普通とは遠くかけ離れている、ただ、それだけのこと。
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