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「沙耶が妊娠しました…
そ…それで…。」
「はぁ…。」
父は深くため息をついた。
暫くの間沈黙が続いた。
「…それで?」
父は重い口を開いて言った。
「…産ませて下さい。」
あたしは泣きながら言った。
「…沙耶?お前はまだ中2だぞ?
そんなお前が人1人産んで
育てていける訳ないだろ!」
「産みたい。」
あたしはそれしか言わなかった。
「…蓮夜君…まだこの子は
中学生だ。
義務教育も受けさせてあげる事は出来ないのか?」
「…すいません」
蓮夜は目に涙を浮かべていた。
「…………………諦めます。」
「えっ?」
あたしは蓮夜の言った一言が
理解出来なかった。
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