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中には、最低限のベッドや机。後は、気持ちばかりの窓とトイレや浴室に続くであろうドアが在るだけだった。 ドンと中に押しやられ転がるように中に入る。バランスを崩し床に倒れ込み呻いた。 「イッタァ…」 緤呀は、そのままカツカツと部屋に入ると黙ってドアを閉め鍵をガチャリと締めると、兎月に向かって一言口を開いた。 「…脱げ…」 意味が分からず眉を寄せ、困惑した表情で首を傾げ緤呀を見上げた。 「…贄番号1125。 俺は、お前に“服”を脱げと言っている。 聞こえないのか?」 「…いっ嫌です! なんで、僕が服を脱がなければならないんですか…」 意味を理解すると兎月が否定の叫びをあげた。すると緤呀は、兎月の薄い服に手を掛けた。 「さっきから、これは命令だと言っているだろう。 こんなことに手間取らせるな」 イヤだ、イヤだと抵抗する兎月の服を無理矢理にブチブチと引き裂いていく緤呀。その為、白い素肌が見え隠れする。 「お前は只、教団に従っていればいい。 そうだ…お前の立場を教えてやろう。 お前は贄であって、奴隷だ。奴隷は、俺達に逆らうことは許されない。 だが、お前は只の奴隷じゃない。 お前は…“性奴隷”になったんだよ」 蔑むように笑う緤呀と衝撃の事実に兎月は、戦慄した。 .
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