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スルリと兎月の白い肌を冷たい指先でなぞる。
「本当に肌が、色白できめ細かくて女の様な容姿だなぁ?
簡単に壊れて仕舞いそうだ」
「…僕は、男だ…」
兎月は、キッと緤呀を睨み付ける。緤呀は、肌に指を這わせたままその姿を見ていた。
「わかっているさ、そんなことは。
だから面白いんだろう?
男が男に組み敷かれて、精神的に身体的にも追い詰めて、その屈辱に歪む顔を見るのは、面白いだろう?」
兎月は、コイツはイカれている…。そう感じて唇を噛んだ。
緤呀は、口元だけ笑うように歪めているが目は、一向に笑っていない。考えていることさえ狂喜だ。
ゾクリと兎月の背筋に悪寒が走る。突然の刺激に目を閉じた。
「…ッ…」
緤呀が胸の飾りの片方を指で摘まんだのだ。
「…初めての割には、敏感だな…。
何も知らなくても、俺がお前に教えてやるよ。
此処では躾が日常だ。
どんなに嫌がり、どんなに抵抗しようと無理矢理にでも教え込んでやる」
そう言って緤呀が、摘んだ指に力を込める。
「!!!イヤッ…ィタイ…離して…イタァ…ィ…!!」
あまりの激痛に兎月は、悲鳴を上げ目を見開き抵抗する。目には、新しい涙が溢れた。
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