伝承

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 ローゼの乱――  大陸歴千八百五十八年八月。皇帝ディフリーウス四世に刃を向けた者がいた。  歴史書はその者の真名を伝えぬ。ただ記されているのは、赤毛の傭兵であること。ガザル帝国領の反乱者たちをまとめあげたということ。  帝国の支配から脱しようと願う者たちは皆、彼を崇めた。シルフローゼ、と。  ――カゼイヤ・オルレイン著『ガザル帝国盛衰記』より抜粋
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