嵐到来

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紗智は気合いを入れて屯所の入口で仁王立ちした。 (来るなら来い!卑怯な手を使う奴は成敗じゃ!) 『何だ、諦めたんじゃなかったの。』 コウがやって来た。 見るからに不機嫌な顔だ。 紗智は怒りに燃える。 『あんた同じ女として恥ずかしいよ、卑怯な手で総司が落とせると思ってるの?』 紗智の言葉にコウは驚く。 『な、何であんたが…』 『そんな事で総司を手に入れても虚しくなるのはあんたなのよ!』 『煩いわね、総司が傍にいてくれるなら何でもするわ!』 『あんた…』 紗智がコウに詰め寄ろうとした時、紗智の肩は掴まれ引き留められた。 『後は、私に任せて下さい。』 総司だった。 紗智は不安な顔を見せる。 『大丈夫。ちゃんと話して来ますから。私を信じて下さい。』 そう言うと総司はコウと二人で歩いて行った。 (うん、信じてるよ…信じてる…でもね) 最後は私がシメる! 紗智は総司達の後を後をつけた。
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