5155人が本棚に入れています
本棚に追加
紗智を呼んだものの総司はなかなか話そうとしない。
沈黙が続く。
紗智は俯いたまま顔をあげない。
『あの…』
『はいぃっ!』
紗智は驚いたのか声がおもわず裏返った。
(うわっハズっ!)
『誕生日おめでとうございます。』
『へっ?』
紗智は総司の意外な言葉に顔をあげる。
『これ、今日町で買って来たんです。受け取って下さい。』
そう言うと総司は懐から赤い櫛を紗智に差し出した。
総司の顔は何故か真っ赤だった。
最初のコメントを投稿しよう!