嵐到来

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紗智を呼んだものの総司はなかなか話そうとしない。 沈黙が続く。 紗智は俯いたまま顔をあげない。 『あの…』 『はいぃっ!』 紗智は驚いたのか声がおもわず裏返った。 (うわっハズっ!) 『誕生日おめでとうございます。』 『へっ?』 紗智は総司の意外な言葉に顔をあげる。 『これ、今日町で買って来たんです。受け取って下さい。』 そう言うと総司は懐から赤い櫛を紗智に差し出した。 総司の顔は何故か真っ赤だった。
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