嵐到来

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総司がいなくなった部屋で紗智は朝を迎えた。 眠れる訳もなく、目の下にくっきりとクマを作っていた。 (朝ご飯作らなきゃ…) 紗智はのそのそと歩き出す。 『紗智ちゃん、おはよう!』 『あぁ~、左之助さん、おはよーございます。』 『うおっ!何だその顔!』 紗智は魂が抜けきってしまったかの様に覇気が全くない。 目の下にはクマまである。 左之助は幽霊でも見たかの様に青くなった。 『そんなにおかしいですかぁ?ふふふっ。』 力なく笑う紗智は更に不気味だった。 『な、何かあったのか?』 『べつにぃ~。何にもないですぅ。』 紗智は再びのそのそと歩き出した。
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