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紗智は詳しく話しを聞いた。
コウは昔、総司達が上洛する前に総司に告白をして振られた。
そのショックから自殺を図ったのだと。
一命はとりとめたものの手首にはかなり酷い傷痕が残ったらしい。
そしてそれを理由に総司を連れ回しているのだと。
紗智は愕然とした。
優しい総司の事だ。自分のせいだと責めているに違いない。
それなのに自分の勝手な嫉妬で総司を責めてしまった。
紗智は自分が恥ずかしくなった。
自然と目から涙が溢れた。
『『さ、紗智ちゃん?』』
左之助と新八は紗智の涙に狼狽える。
『私総司に酷い事言っちゃった…』
『いや、総司のやつ何も言わなかったんだろ?紗智ちゃんが勘違いするのも仕方ないよ。』
『だから泣かないで。』
二人は必死に紗智を慰める。
女の涙には弱いのだ。
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