5154人が本棚に入れています
本棚に追加
紗智は気合いを入れて屯所の入口で仁王立ちした。
(来るなら来い!卑怯な手を使う奴は成敗じゃ!)
『何だ、諦めたんじゃなかったの。』
コウがやって来た。
見るからに不機嫌な顔だ。
紗智は怒りに燃える。
『あんた同じ女として恥ずかしいよ、卑怯な手で総司が落とせると思ってるの?』
紗智の言葉にコウは驚く。
『な、何であんたが…』
『そんな事で総司を手に入れても虚しくなるのはあんたなのよ!』
『煩いわね、総司が傍にいてくれるなら何でもするわ!』
『あんた…』
紗智がコウに詰め寄ろうとした時、紗智の肩は掴まれ引き留められた。
『後は、私に任せて下さい。』
総司だった。
紗智は不安な顔を見せる。
『大丈夫。ちゃんと話して来ますから。私を信じて下さい。』
そう言うと総司はコウと二人で歩いて行った。
(うん、信じてるよ…信じてる…でもね)
最後は私がシメる!
紗智は総司達の後を後をつけた。
最初のコメントを投稿しよう!