出会い

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昔上司につれられてよく来た辺りのビルに到着した どのビルも同じようにネオンに飾られていて見分けが着かない エレベーターを上がると薄暗い通路で いきなり女の子たちのお出迎えがあった 「「「いらっしゃいませ~」」」 女の子たちは通路の左右の椅子に座ったまま挨拶をする ここが女の子たちの待機場になっているようだ そこを通り抜けてドアをくぐると一転して明るく華やかな世界 キョロキョロと店内を観察しながら席に着いた 今まで行ったことがあるのは 基本的にスナックばかりで 所々に違和感があった 思ったより狭いな とか 不景気だし こんな時間だけど 思ったより客が入ってるな とか思ったが 何より印象深かったのは 薄暗い通路にいた女の子たちだった 指名も入らず ずーっと席にいる子はみじめな気分なんじゃないかって 勝手な同情をしてしまった 競争社会だな… ホントのところは知らないけど なんか感慨深い
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