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茉莉沙編・夕焼け小焼け
ゆうやけこやけで
ひがくれて
やまのおてらのかねがなる
おててつないで
みなかえろ
からすといっしょにかえりましょう
こどもがかえった
あとからは
まあるいおおきなおつきさま
ことりがゆめをみるころは
そらにはきらきらきんのほし
午後6時の町内放送は、何だか物悲しい夕焼け小焼けの音楽。
あたしはなんとなく音楽に合わせて歌を口ずさむ。
最近はだいぶ秋めいて、日が落ちるのが結構早くなってきた。
歌通りの綺麗な夕日が差す街中をあたしは学校から家にだらだらと歩いていた。
條辺茉莉沙、16歳。
横ポニの髪型に赤い縁の眼鏡。
私立の学校の制服を着崩し、色々と飾りがついた賑やかな鞄を持つ女子高生。
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