Lesson 2

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 森屋くんは教卓の周りで、メガネの男子と楽しそうに話していた。 「何?」  その楽しそうな顔のまま、美佳を見やる。 「文化祭のダンスの相手決まった?」  直球だな、と、美佳のはっきりした口調に尊敬を覚えた。 「まだ、だけど」  何のことだかわからないのか、森屋くんはメガネくんと目を見合わせていた。 「じゃぁあたしとペア組んでよ」  美佳のその言葉に、教室中が殺気立った。 「別に、いいよ」  森屋くんのその言葉に、怒涛のような誘いの波が起こった。 「やだ、じゃぁ私と踊って!」 「美佳じゃなくてもいいでしょ?」  私も私もと、森屋くんに女子の声が群がる。私はその勢いに後ずさりした。それは森屋くんたちも同じようだったけど、逃げられたのはメガネくんだけだったみたい。 「大変だなあ」  つぶやいた言葉は、ワントーン低い声とダブった。
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