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「よし、着替えたわね!
それじゃあ行くわよ!!」
「だからちょっと待て!
状況を説明しろ!
此処は何処であんたは、誰だ!?」
さっさと部屋を出る女を追いかけ問い詰めようとすると女は、いきなり立ち止まり振り向いた。
「ICPOから派遣された
捜査官の音無明日香
此処は、特殊脳科学研究所の
医療施設よ!分かった!!」
早口で自己紹介する明日香
音無、確かあの時…手術室にいた人間の一人が音無と呼ばれていた。
だが、あの時の彼女と目の前にいる音無は、何処か違う。
あの時は、手術着だったし顔もマスクで隠れていたから分からなかったのかもしれない。
自己紹介が終わると明日香は、
耳に嵌めたインカムを押すと誰かと話を始めた。
「こちら明日香、プロト“B”の確保完了、これより作戦通りαチームと合流します」
『了解、此方は施設の爆破準備に取り掛かる』
プロトB…爆破、インカムから聞こえた言葉から想像すると、ただ事では無いようだ。
明日香は、通信を終えインカムを切ると銃を構え直し通路を進んだ。
男も明日香の後を追いかけた。
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