ティアお嬢様

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「ということがあり、その男を探すために旅をしているのですよ」 「そうだったんだ…」 あの男は必ず見つけ出して見せます…。 レイスは申し訳なさそうに肩を落とし、俯いた。 「レイスが落ち込む必要はありませんよ」 「けどりょーや悲しそう…」 私は一瞬、ピクリと眉を動かしたがレイスをなだめた。 「確かに悲しいですが…私はお嬢様をお守りするよう旦那様から言われましたから今はお嬢様がいるので大丈夫ですよ」 にこりと笑いかけていたら、お嬢様が部屋と戻ってきた。 風呂上がりで身体はまだ熱を帯び、美しかった。 「お湯加減はいかがでしたか?」 「中々いいお風呂だったわ。涼夜も入ってきたら?」 「はい、では後程入りたいと思います」 お嬢様は部屋にある鏡の前に座り、ファンサーと呼ばれる髪を乾かす道具で髪の水分を飛ばしている。
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