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しかし、なんでこうも誰も居ない校舎って気味が悪いんだ?
明るいしお化けなんて出るわけがない。頭で解っても不気味なものは不気味なのだ。
廊下には僕と猛の足音が響く。
そして僕等は生徒会室にたどり着く。ドアには『関係者以外立入禁止』と赤文字で貼紙があり、勿論鍵は閉まっていた。
「どうする――」
ガゴンッ!
僕が猛に声をかけようとした時には既に猛が鍵を壊した後だった。
「早く行くぞ」
猛にはもう何も見えちゃいなくて、ただただ復讐の為だけに動いていた。
警備員に突っ掛かる様な真似はしない。そのほうがスムーズに事を運べるから。
今の猛は、理性を持った獣。
目的の為に動くだけの、
獣。
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