新着メール 4件

13/51
前へ
/297ページ
次へ
 しかし、なんでこうも誰も居ない校舎って気味が悪いんだ?  明るいしお化けなんて出るわけがない。頭で解っても不気味なものは不気味なのだ。  廊下には僕と猛の足音が響く。  そして僕等は生徒会室にたどり着く。ドアには『関係者以外立入禁止』と赤文字で貼紙があり、勿論鍵は閉まっていた。 「どうする――」 ガゴンッ!  僕が猛に声をかけようとした時には既に猛が鍵を壊した後だった。 「早く行くぞ」  猛にはもう何も見えちゃいなくて、ただただ復讐の為だけに動いていた。  警備員に突っ掛かる様な真似はしない。そのほうがスムーズに事を運べるから。  今の猛は、理性を持った獣。  目的の為に動くだけの、  獣。
/297ページ

最初のコメントを投稿しよう!

739人が本棚に入れています
本棚に追加