第一章 終わりと始まり

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風が冷たい 『美穂、ごめんな』 男はそっと呟くと涙を一筋流してビルの屋上から飛び降りた。 地面が迫ってくる。 もうすぐ楽になれる その時、目の前が光に包まれた!! ここは何処なんだ? 『おい小僧、本当にいいのか?』 振り返るとそこにはシルバーに輝く紳士服を着て腕にはその服装には似合わない薄汚れたボロボロの腕時計をつけたおじさんがまっすぐな目をして立っていた。 『あ、あなたは? それに俺は死んだはず。此処は天国?』 俺は困惑していた。 『此処は天国に一番近い場所。天国への入り口だ』 おじさんは答えた。
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