♂助かったのは♀

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どのくらい歩いたかよくわからないが、気がつけば誰かが砂浜に寝転んでいた。 寝転んでいた…というより倒れていたという言葉がピッタリだろう。 誰なのだろうか。 考えるのを一時停止してその誰かにかけよった。 短い黒髪の坊主頭はまさに男。 同性でないことに少しがっかりしながら顔を確かめた。 「っ…………!!」 私は息をのむ。 心拍数があがる、あがる。それも凄い勢いで。 その誰か、とは私がつまらないと感じていた学校生活の中で1番大切で1番愛おしかった人物。 篠原 昌志、同じく中一。 簡単にいえば、私が好きなヤツ。 なぜこんなヤツがここにいるのだろう。
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