ーCommunicationー

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その後千歳さんは紙とペンを出し、何かを書き始めている。そしてそれを俺に差し出した。 『キミは何の部活をしているの?』 紙にはそう書いてあった。 「俺はキミじゃなくて高瀬って言うんだよ。テニス部やってたけど、今は帰宅部かな」 『高瀬くんって言うんだ。何でテニス部止めちゃったの?』 「なんでか?それは…まぁなんとなくだよ。そんな事いいだろ?」 『………じゃあ私も部活入らない』 「なんでそうなるんだよ」 その後、千歳さんの返事を聞けないまま、先生が教室に入ってきて授業が開始される。 ん?時間経過が早すぎるって?当たり前だ。千歳さんは字で言葉を示してるかつ、やたらと書くのが遅かったりするからだ。 こうして授業が始まって、少したった頃、 ツンツン 俺の背中をシャーペンか何かでつつかれた。 「痛っ」そう言いながら振り向くと…千歳さんがまた俺に紙を渡した。 『高瀬くんが部活入ってないって事は、部活に入らなくてもいいって事だよね?だから入らない!』 俺は少し考えて、さっきの話しの続きかと理解した後その紙に文字を書き始める。 『それは、ちょっと俺に依存し過ぎてないか?』 『いいの。もともと部活なんて入る気無かったもん!』 『それならいいんだけど』 すると千歳さんは先生を少しばかり凝視した後に、 『なんかさ、この授業の先生って変な喋り方だよね?』 と書いた。 『この先生は"変人"ってレッテルが貼られてるぐらいだからな』 こんな話(?)をしている内に、あっという間に授業が終わっていた。次は体育だ。俺は体操着を持って着替えのクラスに移る。
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