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なんか気まずいな。
会話がないし。
よし!
俊介『そ、そうえば昨日一緒に来てた子と仲いいの?』
俺は話題に困ったのでなんとなく聞いてみた。
一瞬美優ちゃんの顔が強ばった。
美優「うん、友達だよ。なんで?」
俊介『なんかおとなしそうな子だったからさ、美優ちゃんとタイプ違うじゃん?』
美優「沙耶はあんま人としゃべらないの、人見知り」
俊介『そうなんだ』
…
…
『沙耶』っていうんだ…
やべー会話つづかねー…
ほぼ無言のまま映画館に着いてしまった。
俊介『見たい映画ってどんなの?』
美優「これ♪」
上映案内板を差しながら言った。
正直
俺は恋愛系を予想していた。
が…
予想を裏切られた。
…
…
ホラー映画だった。
美優「私ホラー大好きなんだよね。怖いけど、もしかして嫌だった?」
俊介『いや俺も好きだよ。』
嘘をついた
超嫌いだ
怖いとかじゃなくて
昔から興味がないのだ、何もおもしろみを感じない。
美優「高校生2枚ください」
受付「はい、高校生2枚ですね。2400円になります」
俊介『あ、今日はおごるよ』
お金を取り出そうと鞄を開けようとしてた美優ちゃんに言った。
美優「いいよ、ちゃんと払うよ」
俺は勝手に払ってそそくさと入場口に向かった。
別に、
ちょっとかっこつけたかっただけだ。
美優ちゃんは何回かお金を渡してきたが、俺が
俊介『ちょっとかっこつけさせてよ笑』
と言ったら、
美優「わかった、ありがとね俊介♪」
と言いながら腕をくんで来た。
…
…
心臓バクバクしてる。
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