黄昏

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行くことが出来ない妻は僕達に気を遣ったのか、      「それじゃ明日はパートに行く前に、お弁当だけ作ってあげるからね」      「やったー! 明日はお弁当と鮎の塩焼き!      あっ、卵焼きだけはお父さんがお願いね」      「どういう意味よ!」      妻の料理は何を作らせても正直美味しい。      もちろん、卵焼きも僕より断然に上手だ。      だけど、僕が昔一度だけ作った卵焼きが、由香に妙に気に入られた。      「よし!卵焼きは僕に任せて。 愛情をたっぷりと入れるから」      二人が笑っていた。
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