黄昏

3/8
65人が本棚に入れています
本棚に追加
/85ページ
「ねぇ、お母さん、 どうしてそんなに上手に切れるの?」       「それはね、 お父さんに愛情を込めて切ってるからよ」       「うわっ、出た! ただでさえ暑いのに、これ以上暑くしないでよ」             妻は僕とは違い、娘の由香の前でも平気でそんなことを言う。       「お母さん、ちょっと私にも切らせてよ」       妻は微笑みながら、       「お父さんにちゃんと愛情込めれる?」       「うん、愛情込めれる!」       「OK!こっちへおいで」      「ちょ、ちょっと待ってよ!」       僕は、妻と由香の会話に マジでビビッた。
/85ページ

最初のコメントを投稿しよう!