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コンコン
校長室にノックの音が響き渡る。
「どうぞ」
しばらくして中から校長先生と思われる声が聞こえ中に入った。
そこには優しそうな男の人が大きな椅子に座っていた。
『えっと、はじめまして!神谷羽瑠です!よろしくお願いします!』
どうしていいものか分からず勢いよくお辞儀をして顔を上げる。
「君が羽瑠ちゃんかい。話はご両親から聞いてるよ。大変だったね、急に両親が外国に仕事だなんて」
そう言った校長先生は優しくニッコリ笑い緊張を解してくれた。
『いえ』
つられて私も笑顔になる。
どうやら此処の校長先生は両親とは違い、まともで優しい人だと分かり安心した。
「話は変わるんだが、女の子に男の子の格好させてすまないね」
『気にしないでください!元々父と母が無理を言って此処に入れてもらったので』
本当に申し訳なさそうに言う校長先生に間髪入れず即答する。
だって男子校とは言え、入れて貰えたのに変わりないのだから。
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