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一週間後
「晋助!!やっぱり入学式のアレ・・正解だったね」
雪音は微笑し高杉に話しかけた。
あの入学式から一週間・・・雪音達は学校に来ていなかった。
勿論ソレは彼等の勝手なのだが・・・
教室の後ろに用意された5人だけの特別席に雪音は感動している。
理事長の許可が既にあり、教師達は他の生徒に被害が無いようにわざわざ用意をしていた。
『邪魔する者は潰す』
その言葉通り彼等は入学式の日に暴れ倒したのだ・・・
新入生の数十人が直ぐに退学したのは言うまでも無い。
「まぁ・・・そうかもなぁ?」
高杉は不適に笑う。
まさかここまで上手く行くとは思わなかった・・と
「てかさぁ、何で鉄パイプ持ってんのお前・・・」
突然銀時がそんな事を切り出した。
「だってかっこよくない!?凄くない!?」
「ただ凶暴なだけだろ?なぁ晋ちゃん」
「誰が晋ちゃんだぁ?殺すぞ銀時」
「ちょっと人の話を聞いてるぅ?てか誰が凶暴!?」
「いやお前以外に誰が居んのよ?」
「銀時・・・」
「怪力はよせよ?痛ぇからよぉ・・・」
銀時、雪音、高杉の会話が続く中で隙をついて桂が雪音の鉄パイプを取り上げる。
「あっ!返してよ!てか急に何!?」
「雪音、鉄だけは止めてくれ。俺達を殺す気なのか?」
「うんわかった。あんただけ殺してやるわ」
桂の言葉に雪音は極上の笑みを浮かべた。
「雪音~もう良いじゃなかぁ?本当のことば言いよっただけじゃ~」
「馬鹿か貴様!!逝きたいのか!!」
「ククク イくのも良いじゃねぇか」
「高杉ぃ多分意味が違うきぃ~」
「そうだよ晋助。辰兄の言う通り!」
「つか、俺もう帰っていい?」
「銀時・・・勝手に帰れば良いだろう?誰も文句は言わん」
「そらそうだわな・・・晋ちゃんはぁ?」
「俺ぁ女のとこ行って来らぁ」
「え?うそ・・・2人とも帰るのぉ?」
「だってよぉ~やる事ねぇし・・・」
「あぁ・・・ヤる事しかねぇしな」
「・・・晋助、いい加減にして?」
いつの間にか5人は普通の会話を始めた。
親しい友のような会話。
入学式とは違う和やかな空気の中で異質なモノが1つだけあった。
それは5人とも談笑しているのにもかかわらず瞳は誰一人笑っていないと言う事実。
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