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「雪音~悪いが馬鹿息子起こしてきてくれ!!」
「任せてよ~お登勢さん!」
灰色の髪を靡かせ少女が‘スナックお登勢’を飛び出す。
そしてその上に繋がる階段を勢いよく駆け上がり中に入っていった。
ドアを勢い良く開け、居間に入った瞬間に少女は固まる。
「んっ・・・なんだ・・朝か」
「いや違うからね。明らかその反応とこの部屋おかしいからね・・・何してんのあんた」
少女は微笑み、ソファから頭を抱えながら身体を起こした男に明るく問う。
「何で空き缶だらけなの?何で酒臭いの?何であんたが居るの?何で?ねぇ何で?」
誰もが引きつるほどの質問攻め攻撃。
「それはな、昨日銀時達と酒を飲んでいたのだが片付けるのが物凄く面倒だったからだ。それに飲みすぎたから酒臭いのだ。それで酔いつぶれてここに泊まった。以上だ。」
正確に少女の問い全てに答えた男は妙にスッキリとした顔をしている。
「・・・・全部答えたねぇ~すご~い」
冷ややかに少女が言えば男はフッと満足げな笑みを見せた。
「当たり前だ。俺は正しく生きているからな。」
「・・・大丈夫ぅ?まだ酔ってるんじゃないのぉ?水ぶっ掛けたほうがいい~?」
極上スマイルで少女が問うと男は無言で洗面所に向かった。
「あ・・・・逃げた・・」
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