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「ふああ~」
俺は派手な欠伸をした。
遅刻魔の俺が奇跡的に朝から学校にいる訳はこれ。
『明日来なきゃ退学』
…なくね?
うん、ないない。
さすがに退学はやり過ぎだろ。
机に突っ伏して三度目の夢の世界に入ろうと思ったのだが不意に話し掛けられ顔を上げた。
「海斗、お前入学式出んのか?」
振り向くと…いや、まあ振り向かなくても誰かなんて分かるんだけど。
この学校の中で俺を呼び捨てに出来る奴なんて一人だけだ。
手塚弥生(テズカヤヨイ)。
いわゆる悪友ってやつ。
「出ねぇ」
入学式なんて俺には関係ない。
二年だし。
「だと思った。また屋上?」
「ああ」
それだけ言うと俺は席を立った。
「先公に捕まんなよ~」
背中越しに弥生の声がする。
…あ?
捕まったらなんだっての?
この五十嵐海斗(イガラシカイト)様が先公ごときに負けるかよΨ(`∀´#)
俺はこの辺じゃ一番有名な不良だぜ?
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