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僕はいつも同じ夢を見る その夢はいつも強い雨が降っている 今まで晴れた空を見たことは一度もない この夢の中の僕は一羽の鳥だ 雨のせいで翼を広げることの出来ない哀れな鳥だ いつか雨が止み、羽ばたけることを夢見ている 待ち続けていると急に雲が割れ、太陽が顔を出す そこには虹も架かっている 待ちわびた大空に僕は飛び立とうと翼を広げ、巣から飛び出す ―――――――――― ―――――――― ―――――― ―――― ―― ――いつもここで夢は終わる その後のことは分からない 羽ばたけたのか、それとも墜ちたのか それは僕がこれから生きていく課程で、答えは見つかるだろう なんたってあの鳥は僕自身なのだから
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