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 やがて副顧問の言った通りに、部員達を乗せたバスが玄関前に到着した。  中からスキーウェアを着た生徒達が、次々に降りてくる。  スキー場で練習してきた者たちだった。  マネージャーにスキー板を渡した中の一人、部長が冬太の姿を認めた。  手袋を脱ぎながら近付き、声をかける。 「笹木、今日はどうしたんだ。折角のゲレンデ練習だったのに」  冬太は、先程副顧問に返した答えを、もう一度繰り返した。 「しっかりしろよ、たるんでるんじゃないか」  部長の厳しい言葉に、冬太は曖昧で卑屈な笑みを浮かべ、すいませんと返した。  ぞろぞろと練習終わりの後片付けをする部員達の中に、橙を基調としたスキーウェアを見つけて、冬太はふいと顔をそらす。  同級生の小出(コイデ)だった。
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