第一章 夜の戦士

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「はぁ……はぁ……」 瓦礫が散乱している路地を彼は走っていた。 後方から迫り来る異形の者達の手から逃げる為に……。 「こちらSー01、敵ガイスト相当数で接近、目標地点まで誘い出すッ!!」 インカムマイクで通信を飛ばしながら走り続ける黒髪の名は『白塚 忍』 ガイスト対策防衛学園首都学園所属の生徒だ。 「こちらH‐02、了解。目標地点にて待機する!!」 忍の呼び掛けに応えたのは、同じく学園の同級生『柳 奏磨』だった。 奏磨の声を聞いた忍は、一度前を向いた後振り返った。 「くっ……数が多い、いけるか?」 数十メートル後方には殺意に満ちた化け物が地響きを立てて近づいてくる。 「頼むぞ、奏磨……」 忍は更にスピードを上げ夜の闇を走り続けた。
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