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「はぁ……はぁ……」
瓦礫が散乱している路地を彼は走っていた。
後方から迫り来る異形の者達の手から逃げる為に……。
「こちらSー01、敵ガイスト相当数で接近、目標地点まで誘い出すッ!!」
インカムマイクで通信を飛ばしながら走り続ける黒髪の名は『白塚 忍』
ガイスト対策防衛学園首都学園所属の生徒だ。
「こちらH‐02、了解。目標地点にて待機する!!」
忍の呼び掛けに応えたのは、同じく学園の同級生『柳 奏磨』だった。
奏磨の声を聞いた忍は、一度前を向いた後振り返った。
「くっ……数が多い、いけるか?」
数十メートル後方には殺意に満ちた化け物が地響きを立てて近づいてくる。
「頼むぞ、奏磨……」
忍は更にスピードを上げ夜の闇を走り続けた。
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