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明るい茶色に染めた少し長い髪の毛。
耳にはいくつかのピアス。
ネクタイは緩く結び、学校指定じゃない(つまり校則違反の)カーディガンを着る。
ズボンは勿論腰ばき。
これが俺の学校でのスタイル。
「光ー行くよー」
「…遅い」
玄関から聞こえてきた俺を呼ぶ声と、少し不機嫌な声。
急いで鞄をとり、自分の部屋から出て階段を駆け降りた。
「ごめん!!」
「いいよ。さっ行こう?」
すぐに優しく許してくれたのは、三つ子の弟の海。
俺とは顔も性格も全然似ていない、すんげーかわいい弟。
何がかわいいかと言うと、顔。
はっきり言って、そこらの女子よりかわいいかもしれない。
「…男のくせに準備に時間かけすぎ」
その隣で明らか不機嫌オーラを放っているのが、三つ子の妹の雪。
俺に似た顔だちのコイツは、兄弟の中で一番落ち着いている。
そのせいか、正反対の俺とすぐにケンカになってしまう。
「んだとー!?」
ほら。さっきの雪の一言で俺怒っちゃったじゃん?
「もーいいからっ!!早く行こう!!」
そんな俺達の背中を押しながら、海はいってきまーすと言い、ドアを開けた。
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