学校1軽い男?!

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「三谷くん。行こっか?」 「うっうん!!」 放課後になり、二人で会議室を目指す。 少し前を歩く彼女の髪の毛が揺れている。 ちっちゃくてかわいいなぁ… こんな近くで見るのは初めてだった。 「それじゃ始めます」 生徒会からの軽い説明が始まった。 でもそんなの右から左へ流れていってる。 だって隣に斉藤が座ってるんだよ!? 近い近い近いっ!! 妙に姿勢がよくなってしまう。 背筋がピーンッみたいな? そんな事ばっかり考えてるから、何も聞かずに会議は終わってしまった。 「疲れたね」 「うっうん」 教室に戻る途中で、笑顔で話しかけてくれる斉藤に思わずときめいた。 せっかく話しかけてくれたのに、会話が続かない。 あぁ…俺ってヘタレ… 教室に着いてから気付いた。 「外真っ暗だね…」 以心伝心!? 俺の思った事を斉藤が口にしただけで、舞い上がっちゃう。 単純だな…俺って… 「じゃあね」 えっ!!もう!? 「まっ待って!!」 ゆっくり振り返る彼女。 「送る…うん。送るよ」 自分でも予想外の一言に、彼女は微笑んだ。 ……だからかわいいって…
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