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10月の終わりに僕は一人でコンビニに向かう。
店の中に入ってすぐ向かうのは奥のアイスコーナー。僕はカップのアイスを2つ重ねて手に取るとそのままレジに向かう。
他にはいらない、ただその冷たい2つだけ、
レジでスプーンを付けるかの質問に僕は応える。
「いりません」
代金を支払い僕はコンビニをでる。外は暗く空には無数の星々……
夜道を歩く僕に、風は冷たく通り過ぎていく。
こんな日でも僕はアイスが食べたいのだ。
家につくと空っぽの冷凍庫に入っている唯一のものを僕は手に取る。
銀色のそれは外の空気に降れると己の冷たさに自身を曇らせる。
僕は開けた冷凍庫に買った片方のアイスクリームを入れた。
味はチョコレート……
リビングのソファーに腰掛け僕はもう一つのアイスのふたを開ける。
味は抹茶……
溶けることなく家についたそれを僕は銀色の曇ったスプーンで食べるのだ。
おいしい
こんな季節でも、ましてや冬でも僕はアイスを食べるのだ。
この冷たさがいとおしく、そして落ち着くのだ。
そして抹茶という少し苦味があるこのアイスこそまさに一番だ。
甘すぎるチョコレートなんて邪道に違いない。
そう思いながら、僕はアイスを食べる。
食べ終わって、容器を捨てスプーンを洗う
洗い終わったスプーンの水をきって、僕はまた冷やそうと冷凍庫を開けた。
中にはさっき買ったチョコレート味のアイスと、
もう一本のスプーン
そうだ、明日もアイスを食べよう。
コンビニへ行って、アイスコーナーのところでアイスを選ぶんだ。
僕は抹茶で、もう一つは……
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