第一章

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3年前の夏、スレ違いの末に高校の時から付き合ってた年下の彼女と別れたハタチの『僕』。 そんなに長く続いた彼女は初めてだったんだ。 さすがにショックでする事も無く、仕事の後はもちろん、せっかくの休みの日も、何にもする気が起きないで当時住んでいた寮のベッドでうなだれる日々が続いてた。 そんな日々が続いたある日の休日、ふと携帯がなる。 高校の時の友達からだった。 「もしもし、何か用か?」 めんどくさそうに出る僕。 まぁ、実際めんどくさかったんだけれど。 [はは、何か用か?はねぇだろ。暇?飯でも食いに行かね?] 僕の気持ちを察する訳もなく、明るく遊びの誘いをする友達。 ちょっとだけ、そのテンションの高い声にイラついた。 「…あんまり、気が乗らないなぁ」 [そう言うなって。オゴるからさ] 友達の奢りという言葉に反応する現金な僕。 時刻はもう夕方。確かに、夕飯を食べるにはいい頃合いだ。 「わかった。行くよ。」 [現金な奴め!じゃあ、6時半に駅集合な!] 「うるせぇな。わかったよ。じゃああとでな」 友達との、こんなやり取りで電話を終えた後、僕はシャワーを浴び、服を着替え、駅へと向かった。
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