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腹心となった要離を、慶忌は重く用いた。
彼は要離を将とし、軍の調練にあたらせ…
呉を攻める機会をうかがった。
要離の将としての能力は高く…日を立つにつれ、慶忌の兵士達の動きは格段に良くなっていった。
そして、3カ月後…
慶忌は遂に呉に攻め入る事にした。
彼の軍は数千を数え…その兵士達は精鋭揃いであった。
慶忌の軍は多数の軍船に乗り込み、流れを下り呉に攻め入ろうとしていた。
『慶忌様、この精鋭達であらば…腑抜けた晃絽の軍など、恐れるに足りませぬぞ』
要離の言葉に、慶忌は頷いた。
『うむ。確かに見事な精鋭達だ。これも…要離先生の調練のおかげ、礼を言いますぞ』
慶忌は船団をぐるりと見渡し、満足げに要離に言った。
慶忌は、必勝を確信し…なんとも言えない笑顔を浮かべていた。
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