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『さ、慶忌様。船の舳先(へさき)へどうぞ。兵士達の戦意を高めるために彼らにあなた様のお姿を…』
『ははは、承知した』
要離の勧めに従い、慶忌は舳先に立ち手を挙げた。
すると…慶忌と要離が居る軍船はもとより、各軍船からも歓声が沸き起こった。
慶忌の持つ、人とは思えぬ武勇を…全ての兵士達は知っており、そんな英雄に付き従い正義の戦に出る…
彼らの心はこれ以上ないくらいに高揚していた。
『敵は不義不仁の輩、こっちには国士無双の英雄、慶忌様がおわす!我らが負ける訳などない!』
慶忌の軍船に居る兵士が、そう叫んだ。
『そうだ!我らは正義の軍!負ける訳などないぞ!』
兵士達は口々に思ったままを叫んでいた。
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