第零章(上)

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「今日も朝から忙しいわね」 朝の人がごった返し混雑する廊下で少女たちは会議室へ向かっていた。 「仕方ないわ。アノ作戦を決行するための会議なんだから…」 リカの顔が曇る。 「もぅ…アタシがちゃんとサポートするから、エレ姉もリカ姉もしっかりしてよね!」 「大口たたかない」 「あっ…イッタァ~い…」 二人に叩かれネティはアタマを押さえながら後を追った。 「失礼します」 会議室に入ると黒いスーツを着た軍幹部の役人が何人かいた。 「早く席に付きたまえ」 男が冷たい目をしながら静かに言った。 「はい…」 少女たちは静かなプレッシャーに押されながら席についた。 「では、会議を始めましょうか」 その後、会議は四時間にも及び決定した事項および作戦内容は… [ルノワース基地の掌握] [領地の奪取および制圧] というたったコレだけだった…。 攻撃理由など…兵士たちが知りたい事項に関してはなにも説明されず、質問すれば 「お前たちは知らなくていい。ただ我々の命令に従っていればいいんだ」 と言われ、幹部は少女たち兵士をただの道具としか思っていないようだった。
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