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「おーっす!」
朝早く日和(ひより)が歩いて登校していると、後ろから元気な声がした。
「あ!市(いち)くんおはよー!」
日和が振り返るとそこには、自転車に乗った想平(そうへい)が、朝から通りすがる人たちに爽やかな笑顔を振りまいていた。
「水嶋(みずしま)!玄関まで競争だ!」
「えっ?ちょっ…待って!市くん自転車でずるい!」
想平は急いで自転車置場に向かった。その隙を狙って、日和は全速力で走りだした。
「パンツ見えてんぞ!」
「えっ!本当に!?」
後ろから追い上げてくる想平の声に気付き、日和は必死にスカートをおさえた。
「バーカ♪」
想平は日和を追い抜かし、そのままぶっち切りで玄関へ辿り着いた。
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