第一章

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「ひーっより♪」 「優(ゆう)ちゃん…」 日和が廊下でうつむいている姿を見て、親友の荒木優(あらきゆう)が声をかけてきた。 「どうした?元気ないじゃん」 「自分でもよくわかんない…ねえ、優ちゃんは元彼とのプリクラ捨てちゃう派?」 日和から予想外の質問をされたため、優は吹き出してしまった。 「ええ!?何その質問!日和がそんなこと聞いてくるなんて、どういう風の吹き回し?」 「実はね……」 日和は優に想平のことを話した。 「いきなり元気なくなっちゃったっていうか、機嫌悪くなっちゃって…どうしたらいいのかわかんなくなって逃げてきたの」 「あー…それってたぶんあれじゃない?椿山愛(つばきやまあい)って子のこと!」 「椿山愛?」 日和は首を傾げた。
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