三章 和解

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「まずはわたくしに行かせてください!この傷の恨み…晴らす機会をください」 ミューラーはキリーをじっと見つめる。 ながれる静寂… 「いいでしょう。いきなさい!」 「ありがとうございます!必ずや首を持って帰ります!」 そう残し城をあとにした…。 一方、少し時間を遡り龍帝との闘いの直後、アレックスは肉体を酷使したせいか…手の中に純白のクリスタルがあることを確認した後へたりこんでしまった。 だが彼は地龍帝と一つになったことで、その記憶まで引き継いだ。 そして謎の侵略者"龍帝"のことも。 彼らは元々はネビュラスの住人で、今のように統一されていない頃この地を支配していた王族であり、現王フェイラス率いる魔術師団に敗北した彼らは裁判の末に次元漂流刑となり、この世界から追放されてしまったのだった。 そしてたどり着いたのが混沌界である。 異形の怪物が跋扈するその地はとても常人の住める土地ではなかった。
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