一章 陥落

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ここは魔術大国ネビュラス。 元は一塊の魔術師だったフェイラスはその圧倒的な魔術の力で一代で統一し魔術大国にのしあげた。 その権力の象徴とも言えるのが大陸中央部に位置する場所にそびえ立つ魔力のモニュメントである。 このあたかも魔術師の杖のようなモニュメントの存在により魔力を得ずにして生まれた者も自由に魔術が使えるようになるのである。 しかも魔術を扱える者はより高度な魔術を使えるようになり気象さえもコントロールし人間はあらゆる不自由を排除した。 こうして万人の支持を得て魔術大国は統率されているのであった。 しかしある日の夜、曇るはずのないネビュラスに黒雲がたちこめた。 それはみるみる広がっていき大陸全土を覆いつくした。 そしてモニュメント上空の雲が渦を巻きはじめ、その中から5つの異形の影が飛び出した。 それらは二手に別れ、二体は彼方に一際高く聳える王城へと飛んでいった。 そしてモニュメントには三体が取り囲み、腕からそれぞれ氷、雷、地震を放ち人々が何事かと見守る中、それを破壊したのだった。
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