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各地で血煙の舞う中、大地の力の使い手、地龍帝もまた逃げ遅れた人間を発見した。
若い女だ。
どうやら足がすくんでしまったらしい。
逃げようにもうまく動けないようだ。
だからと言って手加減などしない。
ただ斬り伏せる。
それですべて終わるはずだった。
しかし地龍帝は迷っていた。
果たして本当にそれでいいのか…と。
「シリア!大丈夫か!」
「アレックス…」
そこへ一人の青年…アレックスが彼女…シリアのもとへとやってくる。
さらにあとから初老の男女が女の無事を喜んで駆け寄った。
この女の両親だろうか?
地龍帝はいまだ迷っていた。
(彼らが何をしたというんだ?
彼らの命を奪って何になるというんだ??)
とまどう地龍帝を見た水龍帝が見かねてやってきた
「何を迷ってるのです?生きているものは殺す。それだけのことじゃないですか。」
「しかし…」
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